マンションの「耐震診断」をどう考えるか(2)(お知らせ)

2011年1月21日|お知らせカテゴリ:|投稿者:翔設計スタッフ (24)

耐震診断の義務化への取り組み方



この記事は、マンションの「耐震診断」をどう考えるか(1)「耐震診断」と「耐震性を調査・判断すること」の違い  の続きです。

前回、新耐震基準を用いる「耐震診断」と、「マンションの耐震性を調査・判断すること」とは異なることについてお話しました。


しかし現在、行政では「耐震診断」(=数値化)を進めていこうとする傾向が強く伺えます。国、地方自治体からの診断費用の助成金制度。また、この度東京都は主要幹線道路沿いの旧耐震基準で建てられたビルやマンションの所有者に対し、耐震診断の実施を義務づける方針を固めました。


↓以下東京新聞より内容抜粋

201011月末、東京都は、震災時に主要幹線道路沿いに立つビルの倒壊による救助活動の遅れを防ぐため、緊急輸送道路沿いのビルやマンションの所有者に対し、耐震診断の実施を義務づける方針を固めました。、1981年(昭和56年)以前の旧耐震基準で建てられ、道路幅員の1/2を超える高さのビル。緊急輸送道路は、都内を走る首都高速道路や国道、環状道路などの主要幹線道路で全長約2千キロ。このうち、どの道路沿いの建物を耐震診断の義務化の対象とするかは未定ですが、沿道にはこうしたビルが約1万2千棟あるとしています。

また都は、条例制定と同時に診断費用への助成を増額し、建物所有者の負担の軽減も図る方針です。新条例では、診断の結果耐震性能が不十分となった建物に対し、改修や建て替えを努力義務として規定。将来的に、改修費用の負担軽減も検討するということです。


条例の制定執行の時期や詳細は未定ですが、このように「耐震診断」の義務化が加速すると、昭和56年以前築のマンションや事業用ビルは、リアルに将来ビジョンを考えていかなくてはなりません。

特にマンションは単一オーナーのビルとは違い、区分所有者様の合意形成に多くの時間が必要となりましょう。管理組合の中で間違った情報から間違った判断がなされ、区分所有者様の不利益になる方向に進んでいくことが、私どもは心配でなりません。

翔設計では今後も条例案の行き先を注意深く見守っていきます。

翔設計は、マンションの「耐震診断」における課題をこのように考えます。

東京都の条例案がどのような形で収束するのかは未定ですが、最終的な目的は建物の倒壊を防ぐことで災害時にそこに住む人たちを守るだけでなく避難・救助・物流の要となる道路の機能を守ることにあります。

新耐震基準値以下となる結果がわかっていながら、あえてその結果を出すための「耐震診断」に助成金が出たところで、マンションに住む方には何も良いことがありません。理想は、耐震診断→補強計画→補強工事が助成金を使って速やかに行われ、新耐震基準を満たした状態にすることでしょう。

ところが、補強するとなればある住戸には太い鉄の補強材が貫かれることになりましょう。壁量が足りなければ窓はふさいで壁になるでしょう。これが一般的な耐震補強工事です。区分所有されているマンションにおいて、耐震補強工事の合意形成はとてつもなく難しく、実現不可能なケースも充分予想されます。


どうか該当するマンション理事会様、ビルのオーナー様は専門家の話を聞き、慎重に検討を重ねていくことをお勧めします。翔設計は昨年末の東京都の発表を受け、マンション・民間建物の耐震診断に関する相談窓口を設けました。

まずは実績ある翔設計まで、ご相談ください。

耐震診断に関する情報は下記ページにも記載しております。
耐震診断の基本:耐震診断から耐震補強工事まで〔翔設計 耐震診断〕
マンションの耐震診断を考える〔大規模修繕コンサルタント:地震対策コンサルタント〕
マンション・ビルオーナー様必見。沿道建物耐震診断に関して〔翔設計 耐震診断専科〕

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