マンションの主要建材がコンクリートであることは多くの方がご存知かと思いますが、ではそのコンクリートとはどのようなものかと聞かれると、答えに詰まってしまうのではないでしょうか。
ごく簡単に説明しますと、コンクリートとはポルトランドセメントに砂と小石を入れて水を加え攪拌(かくはん)したものです。主要成分であるポルトランドセメントの原料となっているのは石灰石など5種類ほどの物質ですが、そのすべてが均等に使われているわけではありません。これらの成分のなかで、石灰石と粘土が大部分を占めています。
そうすると実はマンションは石灰石と粘土で構成されている建物だとさえいえるのです。これらの材料が水により結合されて硬いコンクリートになっているのですが、この基本があまり知られていません。このことを覚えておくと、修繕工事などの機会にさまざまなポイントを理解する助けになるはずです。
本記事は、貴船美彦著作「マンション管理組合 理事になったら読む本」(幻冬舎2014年)から内容を抜粋して掲載しております。
つづく・・・