マンション建築を簡単に説明すると、その外側を作るにあたっては合板でコンクリートの型を一層ごとに作り(仮枠といいます)、そのなかにコンクリートを流し込むことから始めます。ただし、コンクリートだけでは引っ張られる力に対して弱くなってしまうので、強度を確保するために設計段階での定めに従って、鉄の細い棒(鉄筋)を事前に仮枠のなかに入れておきます。このように鉄筋が内部に入って固められたものが鉄筋コンクリートです。現在、ほとんどのマンションはこの工法でつくられています。
こうして鉄筋コンクリートで主要構造部分ができあがった後に、美観を整えるために塗装やタイル貼りを施し、機能的には窓や配管を取り付け、なじみのあるマンションが完成するわけです。
つまり、マンションのベースは鉄筋コンクリートということ。その点がわかれば、建物を守るためには、コンクリートを守るというのが前提となることが理解できるはずです。
本記事は、貴船美彦著作「マンション管理組合 理事になったら読む本」(幻冬舎2014年)から内容を抜粋して掲載しております。
つづく・・・
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