マンションの大規模修繕工事に際してもっとも注意しなければならないのは、公平、透明かつ合理的であることです。長年積み立ててきた公金が支出される工事ですから、その実行にあたっては当然いくつかの必須要件がでてきます。ただし、どのようなケースであろうとブレない原則はあります。
それは、まずは建物調査を行うこと。そして調査診断結果に基づいた設計仕様書を作り、入札によって厳正に工事会社を選ぶこと。いろいろな方法を考えることはできますが、現状ではこの方法以上の手法を見つけられないというのが現実なのです。たとえば、工事品質確保ひとつをとってみても、設計と工事の分離が前提となってきます。
本記事は、貴船美彦著作「マンション管理組合 理事になったら読む本」(幻冬舎2014年)から内容を抜粋して掲載しております。
つづく・・・