TOP » セミナー開催情報 » 第44回「計画修繕に失敗する方法」セミナーレポート

第44回「計画修繕に失敗する方法」セミナーレポート

過去行いました翔設計主催のセミナーについて、その概要などをまとめています。セミナーに参加を検討されている、弊社サービスをご検討中であるという方は、この内容をご参考にして頂ければ幸いです。

セミナー開催情報

  • タイトル:第44回翔設計セミナーマンプロ_計画修繕に失敗する方法
  • 日時:2022年11月19日(土) 14:00~16:00
  • 会場:株式会社翔設計1F
第44回翔設計セミナーマンプロ_計画修繕に失敗する方法

セミナーの概要

  • マンションの大規模修繕工事を成功させるには、適切な実施体制の選択とコンサルタントの活用が鍵です。
  • 責任施工方式、設計管理方式、プロポーザル方式の特徴を理解し、自分のマンションに合った方式を選択することが重要です。
  • コンサルタントは専門的な知識と経験で、工事の品質と費用対効果を高め、管理組合の利益を守る役割を果たします。
  • 2022年の国土交通省の動向や最新の課題にも目を配りつつ、管理組合が主体的に取り組むことで、大規模修繕工事の失敗を防ぎ、マンションの資産価値を守ることができます。

このセミナーにご興味が湧きましたか?

ぜひ出張セミナーか、資料のダウンロードを今すぐご検討下さい。
目次(クリックで開きます)
    目次を生成するためにヘッダーを追加します

    セミナー内容・はじめに

    今回のテーマは「計画修繕に失敗する方法—コンサルタントの役割を知る」というものです。

    計画修繕では、我々のようなコンサルタントを活用するケースが主流になりつつあります。多くの場合、設計管理方式と呼ばれるものですが、今年から当社ではCM方式、つまりコンストラクションマネジメント方式を取り入れております。横文字で少し分かりにくいかもしれませんが、徐々に世間に浸透し始めています。

    コンサルタントの役割を理解していただくことで、管理組合運営における失敗リスクを軽減できると思います。設計管理方式以外にも、このような方式があるということを知っていただきたく、今回は歴史を振り返りながらご説明いたします。

    本日の内容を通じて、組合の皆様に少しでもお役に立てれば幸いです。

    今回のセミナーの目的と大枠の流れ

    本日は、皆様に少しでもお役に立つ情報をお届けしたいと思い、このセミナーを開催いたしました。

    タイトルは「計画修繕に失敗する方法」と逆説的ですが、決して失敗談を並べるセミナーではありません。むしろ、失敗を避けるためのポイントをお伝えする内容となっております。

    本日のメニューですが、一貫したストーリーがあるわけではなく、様々な話題を取り上げています。お弁当に例えるなら、とんかつ弁当ではなく幕の内弁当のようなものです。

    中には「うちには関係ない」という話題もあるかもしれませんが、その際は聞き流していただいて結構です。最後に質疑応答の時間も設けておりますので、ぜひご活用ください。

    2022年のマンショントピックス

    今年もあと1ヶ月ほどとなりました。この2022年、マンション管理をめぐるトピックスとしては、以下の3つが挙げられます。

    1. 4月1日からスタートした国土交通省の「マンション管理適正評価制度」
    2. 大規模修繕工事に関する実態調査の最新版が公開された
    3. 「マンション改修・再生手法の手引き」の改正により、大規模修繕工事の修繕周期が伸びる傾向がある

    トピック1:マンション管理適正評価制度の開始

    まず、「マンション管理適正評価制度」ですが、これは国の方針に基づき、一般社団法人マンション管理業協会が運営しています。

    また、「管理計画認定制度」は地方自治体の事務であり、各自治体がレールを引かなければ始まりません。そのため、まだ準備中の自治体も多い状況です。

    制度の概要

    • 管理計画認定制度:5つのジャンルに分けて30項目をチェックし、認定するかどうかを判断します。認定されると計画的な管理が行われている優良なマンションとして、お墨付きを得ることができます。認定の有効期間は5年間です。
    • マンション管理適正評価制度:同じく5つのジャンルで16項目を評価し、6段階で点数をつけます。こちらは1年ごとの更新となります。

    制度活用のメリット

    これらの制度を活用することで、不動産取引においても有利になると考えられます。国がこのような制度を始めた背景には、マンションを社会的なストックとして健全に維持するためには、日常的な管理が必要だという考えがあります。

    実際の事例

    実際に、名古屋の物件で当社がこの制度を活用し、管理計画認定を受けた例があります。地区48年という古いマンションですが、管理が行き届いていると評価されました。

    トピック2:大規模修繕工事に関する実態調査の最新版公開

    次に、「大規模修繕工事に関する実態調査」の最新版についてです。5年前の2017年版に続き、最新版が公開されました。

    この実態調査の結果は、マンションの管理組合が大規模修繕工事を計画する際に、適切な修繕積立金の設定や工事金額の見積もりを行う上で重要な指標となります。

    工事費の傾向の変化

    5年前の2017年版と比較して、工事費の傾向に大きな変化が見られます。例えば、工事費の単価が上昇しており、特に125万円を超えるケースが増えています。これは物価上昇タワーマンションの増加などが影響していると考えられます。

    工事費の内訳について

    また、工事費の内訳についても、直接工事費だけでなく、共通仮設工事費や諸経費を含めて総工費を計算する必要があります。

    トピック3:修繕周期が12年から15年に延びる傾向

    最後に、「マンション改修・再生手法の手引き」の改正についてです。マンション改修・再生手法の手引きは、マンションの物理的劣化や機能的陳腐化に対応するため、大幅な改正が行われました。改正により、マンションの長寿命化と居住性の向上を実現し、より良い住環境の整備が目指されいます。

    修繕周期の見直し

    修繕周期が12年から15年に延びる傾向が示されました。これは、大規模修繕工事の回数を減らし、将来的な資金を温存する狙いがあります。ただし、マンションの状況によって適切な修繕周期は異なりますので、一概には言えないことにご注意下さい。専門家の目が必要です。

    マンションの大規模修繕工事の実施体制

    次に、マンションの大規模修繕工事の実施体制についてお話しします。一般的な方式として、以下の3つがあります。

    → より詳細な方式の違いについては、大規模修繕工事のサービスページもご覧下さい

    1. 責任施工方式

    概要:調査から設計、見積もり、工事までを一社が行う方式。

    メリット責任が一元化されているため、シンプル。

    デメリット競争原理が働かず、価格や内容の妥当性が不透明になる。発注者と工事会社の利益が相反する可能性がある。

    2. 設計管理方式

    概要:設計と工事を分離し、第三者のコンサルタントが設計・監理を行う方式。

    メリット発注者の利益に立脚し、透明性が高い第三者によるチェックで品質確保ができる。

    デメリット工事費とは別にコンサルタント料が発生する。

    3. プロポーザル方式

    概要:コンサルタントが基本方針を立て、実際の設計と積算は工事会社の提案による方式。

    メリット設計コンサルタント費用の削減が図れる。

    デメリット工事会社の提案力に依存するため、品質のばらつきが生じる可能性がある。

    工事業者への発注方式

    さらに、工事業者への発注方式として以下の方法があります。

    1.総価一括発注方式

    概要:一社に総額で発注する方式。
    メリット発注手続きがシンプル
    デメリット下請け構造が不透明になり、実際の工事内容や費用が見えにくい。

    2.CM方式(コンストラクション・マネジメント方式)

    概要:発注者側が工事の実施体制を構築し、分離発注する方式。
    メリット透明性が高く、コスト管理がしやすい重層下請けを防止できる。
    デメリット発注者の判断事項が増えるため、手間がかかる。

    3.RM-C方式

    概要:CM方式の一部で、マンション大規模修繕工事専用の方式。
    特徴分離発注と総価一括の中間的な方式透明性を確保しつつ、一社への発注も可能。

    CM方式がオススメの理由

    CM方式について詳しく説明しますと、プロジェクト全体のマネジメントを発注者側が行い、工事会社を適切に選定・管理します。これにより、透明性の高い工事が実現できます。

    また、国土交通省も新しい入札方式としてCM方式を提案しており、メリット・デメリットを整理しています。透明性やコスト管理の面でメリットが大きいと評価されています。

    社会的劣化に向き合う

    社会的劣化とは

    建物の劣化には「経年劣化」と「社会的劣化」があります。経年劣化だけではなく、新しいマンションと比べ、設備面やデザイン面で劣る社会的劣化をいかにして改善していくかが重要となります。

    改良の具体例としては以下の様な物があります。

    • エントランスの改修:古めかしいデザインから現代的なデザインに変更。
    • オートロックの導入セキュリティの向上
    • 照明の変更:LED化や間接照明で雰囲気を改善

    これらの改良により、マンションの資産価値を向上させることができます。

    →より詳しくは「時代適応コンサルティング」のページもご覧下さい

    その他のセミナー内でトピックスとなった重要ポイント

    機械式駐車場の平面化

    • 維持費の削減:機械式駐車場から平面駐車場に変更することで、維持費を大幅に削減
    • 合意形成の重要性:大規模な変更には組合員の合意が必要。

    修繕積立金の見直し

    • 将来の不足に備える:修繕積立金の不足に備えて、資金計画を見直すことが重要。
    • 管理費とのバランス:駐車場収入などの配分を適切に行う

    管理組合規約の改正

    • 標準管理規約の改定:最新の法令や社会状況に対応するため、規約を見直す必要があります。
    • 具体的な改正点:暴力団排除条項の追加や、災害時の対応など。

    機械式駐車場の「2030年問題」

    電気自動車の普及による影響

    電気自動車の普及により、車両重量が増加し、既存の機械式駐車場では対応できない可能性があります。

    そのため以下の様な対策をお進めします。

    • 設備の更新計画:重量制限に対応した駐車場への改修が必要
    • 資金の確保:将来的な更新に備えて、資金を計画的に積み立てる

    組合員全員で問題を共有し、早めに対策を講じることが求められます。

    以上が、本日のセミナーの内容となります。

    まとめ

    マンションの大規模修繕工事を成功させるためには、適切な実施体制の選択と、専門家であるコンサルタントの活用が不可欠です。2022年の国土交通省の動向や最新の課題にも目を配りつつ、管理組合が主体的に取り組むことが重要です。

    大規模修繕工事は、マンションの資産価値を守り、住民の快適な暮らしを支える重要な事業です。失敗を避け、成功に導くために、本記事で紹介したポイントを参考に、適切な判断を下していきましょう

    このセミナーにご興味が湧きましたか?

    ぜひ出張セミナーか、資料のダウンロードを今すぐご検討下さい。

    マンション専門コンサルにご相談ください。

    40年以上の実績と1,500件を越えるプロジェクト経験から、
    管理組合の皆様に最適なソリューションをご提案いたします。

    まずはお気軽にご相談ください。お待ちしております。

    TOP
    お問い合わせはこちら ご自身の建物のことでお悩みですか?